2008年09月09日

ETFの動きから経済を占う

今日はETFの株価の動きから、逆に経済の動きを占ってみようという話です。

普通、宅建業者や日曜大工ショップは景気の先行指標であると言われています。また、銀行株のパフォーマンスも経済全体の動きに先行します。

宅建業者や日曜大工ショップの株ばかりを組み込んだETFにSPDR S&P Homebuilders ETF(ティッカー:XHB)というのがあります。

次に銀行株ではKBW Bank ETF(ティッカー:KBE)というのがあります。

さて、これらのETFは最近の相場の悪い環境の中でも意外なほど堅調に推移しています。過去一ヶ月のパフォーマンスは:

XHB +23.4%
KBE +11.3%

でした。

これは米国の住宅市場が近く底打ちすることを暗示しているように思います。

その一方で、新興国の旺盛なインフラ投資需要や食生活の向上を反映して、これまでどんどん上がってきた金属、鉱山関連株や穀物、食品関連株は動きが冴えません。

関連ETFとしては:

Market Vectors Agribusiness ETF (ティッカー:MOO)
SDPR S&P Metals & Mining ETF (ティッカー:XME)

などがあります。過去1ヶ月のパフォーマンスは:

MOO −12.3%
XME −18.8%

となっており、未だ底値模索の過程にあります。これは新興国の経済の減速に今後細心の注意を払う必要があることを示唆していると思います。
posted by 踏み上げ太郎 at 11:23| Comment(2) | ETFの投資戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月04日

EEMとIVVの組み合わせ、、、、

とらサンから次のようなご質問を受けました:

いつもブログ拝見させていただいてます。私は投資初心者で去年からETF投資を始めました。先進国ETF+EEMで分散しようかと思っていましたが、先進国はしばらく期待薄なので現在はEEM一本にしています(ふりかけのりはMRとGUです。踏み上げ太郎さんに感謝です!)。ところが、2007年秋以降のIVVとEEMのチャートを並べると、EEMの方がボラリティは大きいものの株価の動き方は基本ほぼ同じに見えるんです(見えませんか??)。EEMで新興国に投資しても、株価の動きがIVV連動では、通貨は分散できても新興国に投資する旨みがないように思えるのですが・・・。

ご質問どうもありがとう!

まず他の読者の方の為に言うと:

EEMというのは

iShares MSCI Emerging Markets Index (ティッカー:EEM)

のことでして、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターショナル)の新興国指数に連動するようにデザインされたETFです。

組み入れ銘柄は:

ガスプロム 3.63%
三星電子 3.61%
中国移動 2.78%
台湾セミコンダクター 2.64%
ペトロブラス(普通株・優先株の合計) 5.08%
ポスコ 2.26%

などが上位に来ています。

次にIVVとは

iShares S&P 500 Index Funds (ティッカー:IVV)

のことでして、アメリカの代表的株価指数であるS&P500種をトレースするETFです。

組み入れ上位は:

エクソン・モービル 3.92%
GE 3.2%
AT&T 2.0%
マイクロソフト 1.97%
プロクター&ギャンブル 1.87%
ジョンソン&ジョンソン 1.59%

などなどです。


これらのチャートを見ると、確かに連動していますね。

因みにリスクグレード(RiskGrades)という会社のリスク・ツール(無料です)でリスクを調べてみると:

IVVのリスクグレードは 101点(わりと低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの87%はIVVより危ないというランキングになっています。

一方、

EEMのリスクグレードは 133点(これも比較的低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの81%はEEMより危ないというランキングになっています。

いま、EEMのチャートとIVVのチャートが(とらサンの仰る通り)似通っているし、上記のように両者のリスクグレードも似通っているため、この2つの証券を同時に持つことによるリスク分散効果は限定的だと思います。

但し、両者のポートフォリオの内訳からも見てわかる通り、中身自体は結構、違うわけだから、EEMとIVVが似たような動きになっているのはたまたま最近の相場の傾向がそうだったという、偶然のファクターも無いとは言い切れません。


このように2つの証券がどのくらい似たような動きをするか?ということを投資のギョーカイ用語ではコリレーションと言います。

つまり今はEEMとIVVのコリレーションはかなり高いわけです。

「コリレーションが高い」という事 = 似たもの同士

というわけですから、その意味では今、これらの証券を同時にポートフォリオに入れることによるリスク軽減効果は少ないでしょう。

但し、コリレーションというのは時間が経つと移ろいでゆくものです。
連動性が高まったり、逆に低くなったりすることはよくあります。

今はたまたま世界中が米国のサブプライム問題に振り回されている状況ですからこれらの証券のコリレーションが高くなっているだけなのかも知れません。





posted by 踏み上げ太郎 at 02:58| Comment(4) | ETFの投資戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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