2008年08月18日

トルコのETFを紹介します

きょうはトルコのETFについて勉強しよう!。

トルコのETFには:
iShares MSCI Turkey Investable Market Index Fund (TUR)

というのがあります。
これは今年の3月(?)くらいに上場された比較的新しいETFです。
スポンサーはバークレイズ・グローバル・インベスターズ。

未だ新しいファンドなので純資産(NAV)などの情報が少ないのですけど、たぶん、資産は1000万ドル程度であり、まだまだ規模的には安心して投資するには小さすぎます。毎日の出来高も平均すると7万株程度と薄いですね。

それからこのETFに組み入れられているセクターを見ると全体の46.4%を金融セクターが占めていて、言わば「銀行セクターのETF」のような様相を呈しています

トルコの金融システムはIMFが去年出した報告書によると過去5年の間にかなり強固なものになったという評価です。でもIMFは「未だ脆弱性は残っている。」と指摘しています。

  ■ ■ ■

以下はその報告書の抄訳:

金融機関の一部はマクロ経済の急激な減速に対応できないかも知れない。
またトルコは経常収支が大幅に赤字なので海外の投資家のトルコに対するセンチメントが悪化すると不安を増幅しやすい。
トルコは依然に金融セクターの混乱を経験しえおり国際投資家の信頼は完全に回復したとは言いづらい。
住宅関連融資残高が急増しているのは新しいリスクと言える。
クレジットカードの急速な普及もトルコの金融セクターにとっては初体験の出来事である。
住宅ローン関連法案の通過で融資基準が緩和、よりリスキーな融資が今後横行する可能性がある。
銀行は資産と債務のデュレーションのミスマッチを放置している。
預金の平均デュレーションは3ヶ月であり、一方、貸付のデュレーションはどんどん長期化している。
外貨建て貸付が資産の約3分の1にものぼっており、為替リスクに晒されている。
銀行は主に外国からの投資資金に非ニュー・リラ融資の原資を依存しているし、しばしばオフバランスシートのデリバティブ契約で為替リスクをヘッジしている。
トルコの銀行規制監督局(BRSA)は近年、監督を強化し、銀行行政が改善した。
トルコ共和国中央銀行(CBRT)は危機に際しての流動性提供手順を見直し、危機対応能力を改善した。
貯蓄預金保険基金(SDIF)は銀行の倒産の際に預金者を保全し、倒産した銀行の資産を継承する手続きを定めているが、迅速に動けるかどうかは実際に事例がおきてみないとわからない。
トルコの銀行の自己資本比率は新興国の銀行の中にあっては高いほうである。
ノン・パフォーミング・ローン比率は安定的に推移している。
銀行サービスの消費者への浸透度は新興国の中にあっては比較的低い。

まあ、そんなところですか?。

  ■ ■ ■

ところでトルコでは最近、「スカーフ論争」というのが話題になりました。トルコは国民の大半が回教なんですけど、少なくとも政治の場では特定の宗教に偏らない政治をすることが定められています。

この、「特定の宗教に偏らない」という誓いはトルコが将来、EUに加盟しようとする場合、ある程度重要だと思います。

しかし政治の場から宗教色を排除しようという努力が時には「行き過ぎている」と言う風に感じる国民も居ます。「スカーフ論争」は大学のキャンパスで女学生がスカーフを着用してはならないと決められているのですが、それを「そのくらい、いいじゃないか」と現在の内閣が言い出したわけです。これに対してトルコの最高裁判所は「内閣は違憲だから辞職すべし!」ということになりかけて、選挙で圧倒的に支持を得て政権についた今の内閣が、裁判所の意見ひとつで総辞職に追い込まれたら国政が混乱する、、、ということで大騒ぎになったわけです。

結局、最高裁判所は折れ、妥協的な解決が図られました
でもトルコは外国からの投資資金で経常収支の帳尻を合わせているので、この問題が噴出したときは株式市場もギクシャクしました。

まあ、そんなわけで、僕としてはこのETFを買うにしてはファンドそのものの流動性の問題、未だ上場してから日が浅いという事、銀行セクターに偏りすぎているという点、、、それらを考慮するとちょっと二の足を踏みます

なお、これはETFではないのですが、トルコには:

Turkish Investment Fund (TKF)

というカントリー・ファンドがあります。ファンドの純資産は1.1億ドルくらいで、規模としてはこちらの方が大きいです。平均出来高はやはり7万株くらいで、チョッと少ないですが、バランスとしてはこちらの方が良いと思います。また、このカントリー・ファンドはNAVに対して11%程度ディスカウントになっています。


posted by 踏み上げ太郎 at 08:14| Comment(0) | ETFの紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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