2008年08月04日

EEMとIVVの組み合わせ、、、、

とらサンから次のようなご質問を受けました:

いつもブログ拝見させていただいてます。私は投資初心者で去年からETF投資を始めました。先進国ETF+EEMで分散しようかと思っていましたが、先進国はしばらく期待薄なので現在はEEM一本にしています(ふりかけのりはMRとGUです。踏み上げ太郎さんに感謝です!)。ところが、2007年秋以降のIVVとEEMのチャートを並べると、EEMの方がボラリティは大きいものの株価の動き方は基本ほぼ同じに見えるんです(見えませんか??)。EEMで新興国に投資しても、株価の動きがIVV連動では、通貨は分散できても新興国に投資する旨みがないように思えるのですが・・・。

ご質問どうもありがとう!

まず他の読者の方の為に言うと:

EEMというのは

iShares MSCI Emerging Markets Index (ティッカー:EEM)

のことでして、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターショナル)の新興国指数に連動するようにデザインされたETFです。

組み入れ銘柄は:

ガスプロム 3.63%
三星電子 3.61%
中国移動 2.78%
台湾セミコンダクター 2.64%
ペトロブラス(普通株・優先株の合計) 5.08%
ポスコ 2.26%

などが上位に来ています。

次にIVVとは

iShares S&P 500 Index Funds (ティッカー:IVV)

のことでして、アメリカの代表的株価指数であるS&P500種をトレースするETFです。

組み入れ上位は:

エクソン・モービル 3.92%
GE 3.2%
AT&T 2.0%
マイクロソフト 1.97%
プロクター&ギャンブル 1.87%
ジョンソン&ジョンソン 1.59%

などなどです。


これらのチャートを見ると、確かに連動していますね。

因みにリスクグレード(RiskGrades)という会社のリスク・ツール(無料です)でリスクを調べてみると:

IVVのリスクグレードは 101点(わりと低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの87%はIVVより危ないというランキングになっています。

一方、

EEMのリスクグレードは 133点(これも比較的低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの81%はEEMより危ないというランキングになっています。

いま、EEMのチャートとIVVのチャートが(とらサンの仰る通り)似通っているし、上記のように両者のリスクグレードも似通っているため、この2つの証券を同時に持つことによるリスク分散効果は限定的だと思います。

但し、両者のポートフォリオの内訳からも見てわかる通り、中身自体は結構、違うわけだから、EEMとIVVが似たような動きになっているのはたまたま最近の相場の傾向がそうだったという、偶然のファクターも無いとは言い切れません。


このように2つの証券がどのくらい似たような動きをするか?ということを投資のギョーカイ用語ではコリレーションと言います。

つまり今はEEMとIVVのコリレーションはかなり高いわけです。

「コリレーションが高い」という事 = 似たもの同士

というわけですから、その意味では今、これらの証券を同時にポートフォリオに入れることによるリスク軽減効果は少ないでしょう。

但し、コリレーションというのは時間が経つと移ろいでゆくものです。
連動性が高まったり、逆に低くなったりすることはよくあります。

今はたまたま世界中が米国のサブプライム問題に振り回されている状況ですからこれらの証券のコリレーションが高くなっているだけなのかも知れません。





【関連する記事】
posted by 踏み上げ太郎 at 02:58| Comment(4) | ETFの投資戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小生もEEMを保有しておりますが、自身の勉強不足で銘柄選択をミスったと思うことが2点あります。
1つは、MSCIエマージング指数との乖離が激しすぎること(バークレイズは少ない銘柄で指数に連動させる技術を持ち合わせていないように思われます。それならバンガードのように完全法の方が安心です)。
2つめは近い将来韓国・台湾がMSCIワールド指数に移行した時のEEMに与える影響を考えずに購入したこと(きっと2000年の日経平均採用銘柄大幅入替時の日経平均連動型ようにEEMを持っている人は大損するのでしょうね)

以上2つを考えるとVTをひたすら待つか、韓台以外の途上国は各国別にETFを買うべきだったなあと反省しきりです。
Posted by あまのじゃく at 2008年08月04日 06:33
完全法にも一長一短があって、
ファンドの規模が充分でない時に凄く比率の小さい銘柄まで買っていると売買コストが馬鹿になりません。
完全法でないことによる乖離は上にも下にも運任せですが、売買コストは確実な下への乖離となります。

組み換えについては、日経の2000年は日本経済新聞社の不勉強が酷すぎました。
普通は、周知期間を充分に取る、段階的に行うなどの工夫をしますので、韓国、台湾が外れることは気にする必要はないと思います。

それよりも、MSの判断だけで自分のポートフォリオに韓国、台湾が入ったり外れたりして良いの?という疑問があり、その点から国別ETFが良いかも知れません。
MSCIワールドへの移行でポートフォリオを変えないためには、時価総額の面からはMSCIワールドとエマージングを凡そ10:1で持てば良いそうです。
Posted by COLE at 2008年08月04日 08:08
EFAやEEMなどの価格がSPYに比べ一段低いのはドル高で為替の影響でしょうか。ならばお買い得ということになりますか?
Posted by パーム at 2008年09月04日 05:28
パームさん

ご質問ありがとうございます。
過去どのくらいの期間を基準にEFA、EEMとSPYを比較されているのかちょっと判断できないのですけど、EFAは基本、日本株、英国株の比重が高いです。若しEFAがSPYよりパフォーマンスが悪いのだとすればそれらの国が原因か、ないしは金融株(これもEFAでは比重が高いです)が原因でしょうね。

EEMは新興国が中心ですから当然、最近の新興国の下げ相場の影響をしっかり蒙っています。
Posted by 踏み上げ太郎 at 2008年09月12日 07:58
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