2008年08月27日

身の回りに転がっている投資アイデア

『ダイヤモンドZAi』の10月号を編集者の方に送っていただきました。

どうもありがとう!。

それを見ていて、「あっ!」と思わず叫びたくなるような記事に出くわしました。まさに、「イヌも歩けば棒に当たる」だな、こりゃ。

その記事というのは;

「賢い投資家のための投信選び3か条」

というタイトルの記事です。(84ページから)

若林雄二さんと言う方が「シャープ・レシオとアルファをちゃんと見て、投信を選んでください」と提唱しているわけだけど、そこで示された:

投信BEST50

というリストを見てぶっ飛んだんです。

なんとバイオテクノロジーとかゲノムのファンドがごろごろ入っているからです。

トップ50の投信のリストをパフォーマンスの高い順に並べ替えると、上位20のうちに5つもバイオないしゲノムのファンドが入っている、、、。

因みに公募投信3198本がユニバースなんだそうです。

しかもシャープ・レシオやアルファを加えるとバイオ、ゲノムはかなりいい線行っているのです。

いまBEST50に選ばれたファンドの少なからぬ部分は所謂、ベア型ファンドだったり、コモディティー・ファンドです。

ロングという考え方で、このさいベア型ファンドを除去し、しかもコモディティー・ファンドはこの調査(8月1日時点)以降もどんどんパフォーマンスを落としている筈だから(=原油安)、それを差し引けば、ほぼバイオ、ゲノムの独壇場なんです。

バイオやゲノムと言えば、「駄目ファンドの見本」とずっと思われてきました。それがこれだけ上位に食い込んでいるということは、このセクターに何かが起こっている、、、そういうフレッシュな発想を持つべきだと思うんです。

あ、念のために言葉を添えておくと、僕はこの記事にリストアップされた投信はどれも買いたくないと思います。その理由は販売手数料がバカ高いから。

バイオをプレイするなら、ひとつ前のエントリーで紹介したIBBを買えばそれで十分。


posted by 踏み上げ太郎 at 09:56| Comment(2) | セクターETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月24日

iShares NASDAQ Biotech (IBB) バイオのETF

バイオテクノロジーのETF、iShares NASDAQ Biotech (IBB) を紹介したいと思います。


バイオテクノロジーのセクターは今、アメリカ株の中でも元気の良い業種のひとつです。

バイオが人気になっている理由は幾つかあります。

先ず第一にバイオというのは景気が悪いときに物色の矛先が回って来やすいセクターなんです。

『おかねのこねた』のブログをやっている春山昇華さんは彼のブログの中で「困ったときのバイオ」という表現を使っていたと思うけど、これなんか「言いえて妙!」と思わず膝を叩いて笑ってしまいました。

それじゃ何故、景気が悪いときにバイオが良いか?というと、バイオは病気に関するビジネスだから、景気の良し悪しに全然関係ない。そこが気に入られる理由の第一番目なんですね。

それから、これは最近はだんだん当てはまらなくなってきていますが、昔はバイオの企業は殆どどこも売上も利益も無かった。

すると不景気で利益が無くなる心配をする必要が無いのです。(だって元から利益が無いのですから!)

そんなわけで、例えばアメリカでは1990年代初頭の不景気のとき(=今回と不景気の性格が似ていると言われています)、バイオが人気化しました。当時と同じノリになってきている、、、。

それから今回はこれまでの不況期に無い、新しい強気材料というのがあります。

その一番目は同じく不況期に人気化する薬品セクターが今回は駄目だということです。薬品各社は2011年にパテント切れになる大型薬が沢山あり、これが「2011年問題」と呼ばれるほど深刻なリスクとなっています。だから、、、薬品株は買えない。

するとバイオだけに資金が集中するわけです。


加えて今は新薬のパイプラインに不安を抱いた薬品会社が、積極的にバイオテクノロジーの会社を買収するということが起こっています。

例えば武田薬品がミレニウム(ティッカー:MLNM)を買収すると発表したことは皆さんもお聞きになったでしょう。

でも何と言ってもインパクトが大きかったのはロッシュによるジェネンテック(ティッカー:DNA)への買収提案だと思うんです。

ジェネンテックは世界のバイオ企業の中でも最大級の会社ですから、これが非公開化されるとバイオ専門の投信などの資金はまた別のバイオ株に再投資されないといけない、、、。

すると突然、バイオ株全般にミョウな「品薄感」すら出てくるというわけ。

あと最近の大手バイオ企業の業績を見ると、昔と違ってちゃんと利益を出している企業も随分、増えました。つまり正攻法で業績という手掛かりからも買える企業はゴロゴロある。

さて、iShares NASDAQ Biotech (IBB)の話に戻ると、同ETFに組み入れられている銘柄は:

ギリアッド(GILD) 9.94%
アムジェン(AMGN) 8.56%
セルジーン(CELG) 6.94%
テバ・ファーマ(TEVA) 5.82%
バイオジェン (BIIB) 4.25%
ジェンザイム (GENZ) 4.17%
バイオマリン (BMRN) 2.5%
イルミナ (ILMN) 2.3%

などです。




posted by 踏み上げ太郎 at 23:45| Comment(7) | セクターETF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月19日

生活必需品指数ETFを紹介します

S&Pグローバル生活必需品指数ETF(ティッカー:KXI)というのを紹介します。

いま、世界の経済は減速が著しいのですが、こういう局面では歯磨き粉や清涼飲料など、景気がよかろうが、わるかろうが、常に消費される生活必需品の株が「避難先」として注目を集めることが知られています。

S&Pグローバル生活必需品指数ETF(KXI)の組み入れ銘柄は:

プロクター&ギャンブル 9%
ネスレ 7.8%
ウォルマート 6.14%
フィリップ・モリス 4.9%
ペプシコ 4.75%
コカ・コーラ 4.63%
テスコ 2.52%

などとなっています。
KXIは純資産が3億ドル程度あるETFですので、規模的には合格だと思います。また余り激しく株価が乱高下しない銘柄ですから発注のときも比較的安心です。

ただ、地味なETFですから一日の平均出来高は7万株程度と、この規模のETFとしては少ないです。だからなるべくなら前日の引け値よりチョッとだけ低い程度の値段に指値を切って注文を出したほうが良いと思います。



posted by 踏み上げ太郎 at 23:04| Comment(3) | ETFの紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月18日

トルコのETFを紹介します

きょうはトルコのETFについて勉強しよう!。

トルコのETFには:
iShares MSCI Turkey Investable Market Index Fund (TUR)

というのがあります。
これは今年の3月(?)くらいに上場された比較的新しいETFです。
スポンサーはバークレイズ・グローバル・インベスターズ。

未だ新しいファンドなので純資産(NAV)などの情報が少ないのですけど、たぶん、資産は1000万ドル程度であり、まだまだ規模的には安心して投資するには小さすぎます。毎日の出来高も平均すると7万株程度と薄いですね。

それからこのETFに組み入れられているセクターを見ると全体の46.4%を金融セクターが占めていて、言わば「銀行セクターのETF」のような様相を呈しています

トルコの金融システムはIMFが去年出した報告書によると過去5年の間にかなり強固なものになったという評価です。でもIMFは「未だ脆弱性は残っている。」と指摘しています。

  ■ ■ ■

以下はその報告書の抄訳:

金融機関の一部はマクロ経済の急激な減速に対応できないかも知れない。
またトルコは経常収支が大幅に赤字なので海外の投資家のトルコに対するセンチメントが悪化すると不安を増幅しやすい。
トルコは依然に金融セクターの混乱を経験しえおり国際投資家の信頼は完全に回復したとは言いづらい。
住宅関連融資残高が急増しているのは新しいリスクと言える。
クレジットカードの急速な普及もトルコの金融セクターにとっては初体験の出来事である。
住宅ローン関連法案の通過で融資基準が緩和、よりリスキーな融資が今後横行する可能性がある。
銀行は資産と債務のデュレーションのミスマッチを放置している。
預金の平均デュレーションは3ヶ月であり、一方、貸付のデュレーションはどんどん長期化している。
外貨建て貸付が資産の約3分の1にものぼっており、為替リスクに晒されている。
銀行は主に外国からの投資資金に非ニュー・リラ融資の原資を依存しているし、しばしばオフバランスシートのデリバティブ契約で為替リスクをヘッジしている。
トルコの銀行規制監督局(BRSA)は近年、監督を強化し、銀行行政が改善した。
トルコ共和国中央銀行(CBRT)は危機に際しての流動性提供手順を見直し、危機対応能力を改善した。
貯蓄預金保険基金(SDIF)は銀行の倒産の際に預金者を保全し、倒産した銀行の資産を継承する手続きを定めているが、迅速に動けるかどうかは実際に事例がおきてみないとわからない。
トルコの銀行の自己資本比率は新興国の銀行の中にあっては高いほうである。
ノン・パフォーミング・ローン比率は安定的に推移している。
銀行サービスの消費者への浸透度は新興国の中にあっては比較的低い。

まあ、そんなところですか?。

  ■ ■ ■

ところでトルコでは最近、「スカーフ論争」というのが話題になりました。トルコは国民の大半が回教なんですけど、少なくとも政治の場では特定の宗教に偏らない政治をすることが定められています。

この、「特定の宗教に偏らない」という誓いはトルコが将来、EUに加盟しようとする場合、ある程度重要だと思います。

しかし政治の場から宗教色を排除しようという努力が時には「行き過ぎている」と言う風に感じる国民も居ます。「スカーフ論争」は大学のキャンパスで女学生がスカーフを着用してはならないと決められているのですが、それを「そのくらい、いいじゃないか」と現在の内閣が言い出したわけです。これに対してトルコの最高裁判所は「内閣は違憲だから辞職すべし!」ということになりかけて、選挙で圧倒的に支持を得て政権についた今の内閣が、裁判所の意見ひとつで総辞職に追い込まれたら国政が混乱する、、、ということで大騒ぎになったわけです。

結局、最高裁判所は折れ、妥協的な解決が図られました
でもトルコは外国からの投資資金で経常収支の帳尻を合わせているので、この問題が噴出したときは株式市場もギクシャクしました。

まあ、そんなわけで、僕としてはこのETFを買うにしてはファンドそのものの流動性の問題、未だ上場してから日が浅いという事、銀行セクターに偏りすぎているという点、、、それらを考慮するとちょっと二の足を踏みます

なお、これはETFではないのですが、トルコには:

Turkish Investment Fund (TKF)

というカントリー・ファンドがあります。ファンドの純資産は1.1億ドルくらいで、規模としてはこちらの方が大きいです。平均出来高はやはり7万株くらいで、チョッと少ないですが、バランスとしてはこちらの方が良いと思います。また、このカントリー・ファンドはNAVに対して11%程度ディスカウントになっています。


posted by 踏み上げ太郎 at 08:14| Comment(0) | ETFの紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月04日

EEMとIVVの組み合わせ、、、、

とらサンから次のようなご質問を受けました:

いつもブログ拝見させていただいてます。私は投資初心者で去年からETF投資を始めました。先進国ETF+EEMで分散しようかと思っていましたが、先進国はしばらく期待薄なので現在はEEM一本にしています(ふりかけのりはMRとGUです。踏み上げ太郎さんに感謝です!)。ところが、2007年秋以降のIVVとEEMのチャートを並べると、EEMの方がボラリティは大きいものの株価の動き方は基本ほぼ同じに見えるんです(見えませんか??)。EEMで新興国に投資しても、株価の動きがIVV連動では、通貨は分散できても新興国に投資する旨みがないように思えるのですが・・・。

ご質問どうもありがとう!

まず他の読者の方の為に言うと:

EEMというのは

iShares MSCI Emerging Markets Index (ティッカー:EEM)

のことでして、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターショナル)の新興国指数に連動するようにデザインされたETFです。

組み入れ銘柄は:

ガスプロム 3.63%
三星電子 3.61%
中国移動 2.78%
台湾セミコンダクター 2.64%
ペトロブラス(普通株・優先株の合計) 5.08%
ポスコ 2.26%

などが上位に来ています。

次にIVVとは

iShares S&P 500 Index Funds (ティッカー:IVV)

のことでして、アメリカの代表的株価指数であるS&P500種をトレースするETFです。

組み入れ上位は:

エクソン・モービル 3.92%
GE 3.2%
AT&T 2.0%
マイクロソフト 1.97%
プロクター&ギャンブル 1.87%
ジョンソン&ジョンソン 1.59%

などなどです。


これらのチャートを見ると、確かに連動していますね。

因みにリスクグレード(RiskGrades)という会社のリスク・ツール(無料です)でリスクを調べてみると:

IVVのリスクグレードは 101点(わりと低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの87%はIVVより危ないというランキングになっています。

一方、

EEMのリスクグレードは 133点(これも比較的低い)

でした。アメリカに上場されている証券のうちの81%はEEMより危ないというランキングになっています。

いま、EEMのチャートとIVVのチャートが(とらサンの仰る通り)似通っているし、上記のように両者のリスクグレードも似通っているため、この2つの証券を同時に持つことによるリスク分散効果は限定的だと思います。

但し、両者のポートフォリオの内訳からも見てわかる通り、中身自体は結構、違うわけだから、EEMとIVVが似たような動きになっているのはたまたま最近の相場の傾向がそうだったという、偶然のファクターも無いとは言い切れません。


このように2つの証券がどのくらい似たような動きをするか?ということを投資のギョーカイ用語ではコリレーションと言います。

つまり今はEEMとIVVのコリレーションはかなり高いわけです。

「コリレーションが高い」という事 = 似たもの同士

というわけですから、その意味では今、これらの証券を同時にポートフォリオに入れることによるリスク軽減効果は少ないでしょう。

但し、コリレーションというのは時間が経つと移ろいでゆくものです。
連動性が高まったり、逆に低くなったりすることはよくあります。

今はたまたま世界中が米国のサブプライム問題に振り回されている状況ですからこれらの証券のコリレーションが高くなっているだけなのかも知れません。





posted by 踏み上げ太郎 at 02:58| Comment(4) | ETFの投資戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『投資信託に騙されるな!』

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【感想】
良書だと思いました。但し、ETFについては少しだけしか言及されていません。




posted by 踏み上げ太郎 at 02:13| Comment(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

インデックス・ファンドとETFはどう違うの?

tutuiさんから

すごく初歩的な質問でもうしわけないんですが、ETFとインデックス・ファンドの違いがいまいちよく分かりません。
それと、ETFがインデックス・ファンドに比べて、何が優れているのか教えてもらえれば幸いです。


というご質問を受けました。

どうもありがとう!。

まずどこで買えるか?という点がちがいますよね。

ETFは株の取引みたいに、取引所に注文を出して買うわけです。これは難しい用語で言えば、「上場証券だ」ということです。

この場合、投資家は株式を売買するときと同じ手数料を支払って、ETFを買うことになります。

ここがポイントになるのですけど、多くの場合、投信を買うより株式の手数料の方が安いんですね。

だからETFは投資家にとって有利な商品なのです。

ただ、インデックス・ファンドには購入時の手数料がゼロの商品もあります。これは一見、良いように見えますよね?。

その場合、そのインデックス・ファンドがどのくらいの信託報酬(年間にチャージされるフィーです)を取っているか?に注目して下さい。

普通、インデックス・ファンドの場合、毎年、0,5%から0,8%くらい年間フィーを取る場合が多いと思います。

さて、ETFに目を転じると、これは株と同じノリでトレードされるわけですから、購入時には株式手数料がかかってしまいます。この株式手数料は証券会社によって違うと思いますから、自分の購入したい金額や株数も勘案しながら、買い付け代金の何%になるか、自分で計算してね。
(金額によっては無料、、、ってネット証券もあるらしいですね。)

次にETFの場合も年間の信託報酬がかかります。

普通、ETFの場合、毎年、0.1%くらい年間フィーが取られると思うのです。

それから、これは大事なことだけど、ETFは株と同じで取引所が開いていて相場が立っているときは株価が動いています。

すると「あっ!相場が動いている。急いで買わなきゃ!」と焦って成り行きで飛びつくと、その日の高値を掴んだりするリスクがあります。するとETFが1日の立会いの間に上下1%くらい動くことはザラにありますから、折角、年間フィーで低い方を選んだ心算でも、高値掴みした分の損は埋められない場合もあります。

とりわけ人気の薄いETFで、出来高が少ないものはBid(ビット:買いの気配)、Offer(オファー:売りの気配)が随分離れてしまっているものもありますから、うっかり成り行き注文を入れると、とんでもない高値を掴む危険性もあります。
posted by 踏み上げ太郎 at 02:00| Comment(1) | ETFの良い点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月03日

ETFが廃業することって、あるの?

NHさん、京都人さん、

ご質問ありがとう!。

これらETFを組成している証券会社なり銀行なりが倒産した場合、そのETFはどうなっちゃうんでしょうか?(京都人)

ETFって上場廃止になったりはしないんでしょうか?ETFを提供する証券会社の倒産の他、出来高があまりに少なくなると、ひょっとするとなくなっちゃうんじゃないかなと思うんですが。(NH)


まず「ETFって、廃業すること、あるの?」という問題ですけど、これはあります。

実は、、、じゃんじゃん廃業しています!

今年に入ってからだけでも25本のETFが廃業しました。

そこで、そもそも何故ETFが廃業するのか?

そのへんから考えてみたいんです。

ETFを組成するにはいろんな経費がかかります。

たとえば弁護士に支払う費用だけでも100万ドルくらいかかる場合もあると聞いています。

ETFはどのような投資対象をターゲットにしたファンドにするか(=例えば石油とか、外国株とか)によって「1940年投資会社法」に基づくか、それとも「1933年商品取引法」に基づくかが決まってくるのです。

また、ETFはいろんな「特例」条項に基づいて証券取引委員会から「ノン・アクション・レター」という例外を認めてもらわないといけないケースもあります。

そんなこんなで、いろいろ弁護士の費用がかかるわけ。

また、監査をやってくれる監査法人を雇わないといけないし、トランスファー・エージェントという株としてのETFの発行や償還の面倒を見る業者も必要です。さらに株主サービス業者や会計士などなど、、、いろんなサービスを受けるにはコストがかかります。

そのうちの或る部分はファンドの資本としてキャピタライズ(何年かかけて償却します)出来ると思うし、また或る部分は運用フィーのなかから落とされるものだと思うんです。

でもいずれにせよ沢山維持費がかかるから、ETFそのものの規模(資産)が小さすぎると、この維持費が出せなくなっちゃうと思うんです。

大体、運用資産で2億ドルくらいは無いと、ゴーイング・コンサーン(=長続きする会社)とは言えないのじゃないかな?。

ETFを運用する会社の見地からすれば、5000万ドルの運用資産が無ければ、たぶん、赤字。

いま、アメリカには約800のETFがあるけど、ウォール・ストリート・ジャーナルによるとそのうちの369本は運用資産が5000万ドルに達していないから、廃業予備軍だと思うんです。

だから出来高閑散のETFは先ず資産総額をチェック!。

それであんまり小さいETFは買わないようにしよう!。

ETFが廃業する方法としては他のETFに身売りする方法というのがあると思います。

それから清算する場合だとそのETFが持っている現物株のポートフォリオを渡されるというケースもあるのかも知れません。(→これは正確な説明かどうか自信ないです。)




posted by 踏み上げ太郎 at 10:34| Comment(7) | ETFの廃業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月02日

アメリカにはこんなETFもあるよ

コモディティー関連のETFを紹介しておきます。

USガソリン・ファンド(ティッカー:UGA)
United States Gasoline Fund LP
Victoria Bay Asset Management, LLC

USオイル・ファンド(ティッカー:USO)
United States Oil Fund
Victoria Bay Asset Management, LLC

US天然ガス・ファンド(ティッカー:UNG)
United States Natural Gas Fund
Victoria Bay Asset Management, LLC

パワーシェアーズDB農業ファンド(ティッカー:DBA)
PowerShares DB Agriculture Fund
Deutshce Bank

アイパス・ダウ・ジョーンズ−AIG家畜トータル・リターン・サブ・インデックスETN
(ティッカー:COW)

iPath Dow Jones – AIG Livestock Total Return Sub-Index ETN
Barclay’s Global Investors


このほかにもいろいろあるけど、きょうはこのくらいにしておきます。
(上のリストにはネット証券の取り扱い銘柄に入っていないものもあります。)



posted by 踏み上げ太郎 at 06:03| Comment(4) | ETFの紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

ETFの実際の流動性は見かけより高いって本当?

さっそく質問サンから「ETFは見かけより実際はもっと流動性があるとききますが、本当ですか?」というご質問を受けました。

質問ありがとう。

う〜ん、我々個人投資家の場合は隠れた流動性はアテに出来ないんじゃないですか?。

説明します。

ETFを最初に作る際にどうするか?というと、特定の金融機関から既に持っている、インデックスと同じような銘柄構成からなるバスケットの供出を受けるんですね。チョッと語弊があるかもしれないけど、まあ、言ってみればタネ玉ですよ。

それを根拠にみんなでそのバスケット(=ETF)を売り買いする、、、、

そんなイメージかなぁ。

つまり我々がニューヨーク証券取引所やアメリカン取引所で売買するETFは「この証書を持ってれば、バスケットの構成銘柄を現引きできますよ。」という約束の紙きれだと思ってください。

でもね、500株とか1000株とかのちいさいロットだと、それに代表される現物株を貰い受けたいと主張しても、個々の銘柄は0.00001株とかになっちゃうわけよ。そんなの一株以下に輪切りに出来ないよね?。

だから「個人投資家の小さいロットでは現物交換は遠慮してください」という感じのルールがどのファンドにもあると思うわけ。

これに対して大口投資家の場合は現物に交換したり、またETFに直したりできるわけ。

たとえば大口機関投資家が或るETFにまとまった買いを入れたとするよね?。

その場合、余り注文のサイズが大きければETFの売り板が薄くて株価が飛んじゃうかも知れない、、、

そういう突拍子も無い値付きを避けるために予め指定された金融機関がその注文のサイズに合わせた現物のバスケットを自分の手持ちの駒のなかから出してきてETFにして売り向かうわけです。

このように大口投資家同士では現物のバスケットをETFにしたり、逆にETFを現物で引き取ったりする特権があるのです。そういう裁定が効くから場でついているETFの値段が指数そのものと余りかけ離れた値段にならないわけです。

たぶん、「ETFはみかけの流動性より、必要であればもっと流動性を増すことが出来る」というコメントはこの仕組みの事を言っているのじゃないかしら?。

だけど我々個人投資家の場合は現物バスケットとETF間の裁定などに参加できないから、やっぱり場に出ている売り物、買い物の板の範囲内で売買を成立せざるを得ないと思うわけ。

結論的には薄商いは、やっぱり薄商い。

だから商い閑散のETFはちゃんと指値を切って注文してね。

posted by 踏み上げ太郎 at 12:52| Comment(4) | ETFのしくみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ETNとは何だ?

みなさん、コメントありがとう!

ZAR大好きサンからETFとETNの違いについてご質問を頂きました。

ちょっと難しいかも知れないけど、頑張って説明してみます。

ETNというのはExchange Traded Notesの略です。
Notesというのは普通に読めばノートだけど、ここで言うノートは「大学ノート」とかの文房具のことじゃなくて、約束した証書のことなんです。

「手形」なんて訳する場合もあるけどね。

でもそれだと今度は「それじゃ手形って、何?」という質問になっちゃうから、堂々巡りだよね?。

だからここでは説明の都合上、単に「約束した証書」という風に考えましょう。

さて、ETFというのは中身は実際の株であったり、ゴールドとかの商品であったりというわけで、基本、その根拠になる「現物」がちゃんと保管されているわけです。

でも投資対象によってはETFの需要に合わせてすぐに現物を調達しにくいものもある。たとえばインド株というのはアメリカ株なんかに比べると出来高が少ないから現物の調達には骨が折れる。

そういう、カンタンには売ったり買ったりしにくい投資対象でも投資銀行の人はいろいろアタマをひねって便宜を図る方法を編み出すわけ。

具体的にはデリバティブとかワラントとか、そういうものを使って、その投資対象(例えばインドの株価指数であるSENSEX指数)を大体、トレースするような合成ポートフォリオを作っちゃうわけだよね。

でも我々一般の投資家はそんなフランケンシュタインみたいなツギハギだらけのポートフォリオをもらったって正直、困ってしまうと思うんです。

だから投資銀行(たとえばドイツ銀行でも何でもいいわけだけど)は「この証文を持っていれば、SENSEX指数のリターンと同じリターンを約束しますよーっ」という「約束した証書」を出すわけだ。つまり我々はその合成ポートフォリオの中身はあれこれ詮索せず、「兎に角、インデックスをなぞりますよーっ」という結論、結果だけを株みたいに取引所で売ったり買ったりする、、、、これがETNというわけ。

   ■   ■   ■

ここで大事なことがひとつある。

それはETNを買うって事は、そういう約束を買うことだから、約束した相手が信用に足る金融機関じゃないと駄目だってこと。

ETNを出しているような金融機関は巨大金融機関ばかりだから基本的には安心だよね。

でもサブプライム問題が発生してからは、いかな世界に君臨する巨大金融コングロマリットとは言え、最近は「おっとっと、、、」と思わせるケースもある。(ベア・スターンズの破綻なんかを思い出すよね。)

だからETNを買う場合はその投資対象そのもの、例えばインドのSENSEX指数の動向を心配することに加えて、そのETNを出している金融機関の信用リスクも心配しなきゃいけなくなっちゃうって事。

わかった?。



posted by 踏み上げ太郎 at 01:23| Comment(3) | ETN | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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